fc2ブログ

秋に向けて

秋のことわざには様々なものがありますが、天気に関するものも多いですね。代表的なものとして、「女心と秋の空」「男心と秋の空」ということわざがありますが、私たちの感情や恋心が移りやすいことを、秋の空に例えたことわざだそうです。秋は移動性高気圧と温帯低気圧が周期的に日本を通過するので、秋晴れの日があったかと思うと数日後には雨になってしまう、そんな変わりやすい天気で「女心」「男心」を表現しているそうなんです。
 「秋に雨が降れば猫の顔が三尺になる」というユニークなことわざもあって、猫が顔を三尺に伸ばしてしまうほど秋の雨を喜ぶという意味なんです。どうして猫が秋の雨を喜ぶのでしょうか。秋に多く現れる移動性高気圧が日本上空にやってくると、晴天となるものの大陸から寒気を持ってくるため気温が下がります。特に、風が弱く穏やかに晴れた夜には、地面に蓄えられた熱が放射され宇宙へ逃げやすくなっているため、地面が冷える放射冷却が強まります。地面が冷えることで地面近くの空気も著しく冷え込むこととなります。対して、低気圧がやってきて雨が降るときには、南から暖気が流れ込むため暖かくなることが多いので、夜間も雲に覆われているため放射冷却は弱まり、あまり気温が下がりません。秋の寒暖について、暖かい場所を好む猫の様子で表現したことわざだそうです。
 また、「朝霧は晴れ」ということわざは、その日の天気を簡単に予想できる観天望気のひとつです。先ほどのことわざでも触れたとおり、夜間に晴れて風が穏やかな場合には放射冷却によって気温が下がります。すると、空気中の水蒸気が凝結し、朝方にかけて霧が出ることがあります。この霧は、日が出て気温が高くなるにつれて消えていくため、その日は晴天となります。また、夜間に冷え込むことで金属や植物、クモの巣なども冷えるため、その表面に露がつくこともあります。霧や露は秋の季語にもなっており、「クモの巣に朝露がかかっていると晴れ」「竹の葉から露が落ちると晴れ」など、「朝霧は晴れ」と共通する現象から生まれたことわざもあるそうです。
そして寒暖差や季節の変わり目は体調を崩しがちですが、夏から秋の変わり目に「食欲がなく、胃がもたれる」「疲れやすい」「眠りが浅い」などの症状を感じたことはありませんか?
原因は夏に冷たい飲み物・食べ物を摂ったことや冷房の効いた環境に慣れた体が気温・気圧の変化について行けないことが考えられ、消化機能の低下や自律神経の乱れを引き起こします。
「秋バテ」という言葉は認知度が低く情報も少ないですが、上記に当てはまる体の不調を感じている人は多いようです。
 寒い冬に備えて身体ご自愛ください。
スポンサーサイト



 | ホーム |